2024/12/13

【成功する沖縄移住】片道1時間の船旅は気分転換に最高

日帰りで伊是名島に行ってきた。現地に滞在できたのはたった2時間。観光ではほぼありえないスケジュールだが、ちょっとした船旅気分を味わうにはいいかもしれないのでおすすめだ。

 

島での滞在時間は2時間!

伊是名島に行ったのは12月11日で、立派な冬だから潮風は冷たいのではないかと思ったが、まったくそんなことはなかった。
天気は晴れとはいえないものの暖かく、風も穏やかだったので気分転換には最高の船旅だった。
ちなみに伊是名島へ行くには本島北部、筆者の地元今帰仁村の運天港まで行かなくてはならない。
浦添市の自宅から運天港へは高速経由で約1時間半。なお、運天港から伊是名島仲田港までの所要時間は55分である。

運天港に停泊するフェリー。「いぜな尚円」という名が付いている。尚円は伊是名島出身で琉球王朝第二尚氏王統の初代国王。

 

フェリーはあくまで島民の足

フェリーは1日2往復。運航スケジュールは1便が9:00に仲田港発、9:55運天港着。折り返し10:30運天港発、11:25仲田港着。2便が13:30仲田港発、14:25運天港着。折り返し15:30運天港発、16:25仲田港着だ。
このスケジュールだと初便で伊是名島から本島に渡ると、2便目の運天港発まで6時間半ある。これなら日帰りでも那覇まで行ける
一方、本島から伊是名島に渡り、日帰りしようとすれば現地に滞在できるのは2時間5分というわけだ。フェリーはあくまで伊是名島民優先なのである。
したがって、当然のように運天港発10:30の便に乗る。なお、運賃は往復で3,500円に環境協力税100円が別途加算される。また、フェリーなので車やバイクを積んで行くこともできる。

出航した直後のフェリーから運天港を見る。停泊しているのは伊平屋島と運天港を結ぶフェリーいへや。

 

気持ちいい冬の船旅

さて、運天港に到着すると静かな空気に包まれる。チケットを購入して、出航を待つ間に売店でスナックや飲み物を仕入れよう。
乗船したらまずは上部デッキへ。風はほとんどなく、寒さは感じない。
出航するとすぐ、右手に古宇利大橋が見えてくる。これがこの航路の特徴でもある。古宇利島および古宇利大橋の側を通るのだ。
橋からは海の絶景が楽しめるが、船に乗ると逆に海から橋を眺めることができるわけである。
スピードが上がると海風が頬を撫で、潮の香りが一気に広がってくる。
凪いだ東シナ海は波がほとんどなく、したがって揺れも感じない。穏やかな船旅だ。

出航すると右舷側に古宇利大橋の姿が見えてくる。海はほとんど波もなく穏やかすぎるほど穏やか。

 

旅の時間は短くとも離島感は味わえる

古字利島が後方に過ぎ去ると、早くも前方に島が見えてくる。伊是名や伊平屋の島々だ。
さらに進むと伊是名島の姿がくっきりと現れる。緑に覆われた島影が、海の青と空の白い雲の間にくっきりと浮かび上がる。
仲田港が近づくと、赤瓦の屋根がちらほらと見え始め、島の生活感が少しずつ伝わってくる。離島に来たなぁと実感する瞬間だ。
フェリーは港に近づき、やがてスピードを落として静かに接岸。甲板から見下ろすと、港に待つ島の人々や小さな売店が目に入り、温かく迎えられている気分になる。
エンジン音が止み、船が完全に止まると、いよいよ伊是名島に足を踏み入れる。

快適な船旅だった。もちろん帰りもゆったり楽しめたのである。

出航から約1時間、もうすぐ伊是名島仲田港に到着する。ターミナルの赤瓦が印象的。

 

仲田港に錨を下ろしたフェリーいぜな尚円。971トン、最大で500人が乗れる。

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吉田 直人 よしだ なおひと

沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。

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