【成功する沖縄移住】ママゴト並みの発想が生んだ「タコライス」は国際的名料理だ!
魚ネタが続いたが、今回はタコライスを取り上げてみたい。もちろん海の生き物ではない。ウチナーチャンプルー文化の代表みたいな料理であり、戦後史を理解するためにも重要なアイテムだからだ。
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たこ飯とタコライスは全然違う料理
海中道路を渡り、平安座島あたりを走っていると「たこ飯」という看板を見かける。
なんだかうまそうで食べてみたいと、いつも思うが、筆者はアレルギーの関係でタコが食べられない。
タコ焼きはタコを抜いて食べるタイプである。まるでチーズ抜きのチーズバーガーみたいなものであるが体質なので仕方がない。
そこで、たこ飯の代わりにタコライスなのである。もちろんまるで違う食べ物だ。
アメリカ文化の流入が根底にある
タコスという有名なメキシコ料理がある。戦後、アメリカ文化の流入に寄り添うように沖縄に入ってきた。
基地のまわりでは、アメリカ兵の大好きなタコスを出す店が徐々に増えていった。
海兵隊の基地キャンプハンセンを抱える金武の街にはタコス専門店も出現。ウチナーンチュにも愛されるようになった。
その金武のタコス屋で従業員のまかない料理として作られていたタコライスがうまいというので、客に出したら大ウケしたのである。
タコスの中身をごはんの上にのせたもの
タコスは、焼いたひき肉、レタス、チーズ、トマトなどの具を、小麦粉やとうもろこしの粉で作ったトルティーヤという皮でくるみ、サルサソースをかけて食べる料理である。
この具をごはんの上にのせるというオキテ破りの荒技から生まれたのがタコライスだ。
和と洋のコラボとか、日本文化とメキシコ文化の合体とかいう話もあるが、それほどご大層なものではない。トルティーヤでくるまず、ごはんにのせただけである。
そばにのせればタコそば、うどんにのせればタコうどん、ポーポーではさめばタコポーポーになるだけだ。
さまざまな可能性も秘めた料理
当初は半分冗談だったのに、現在では大手外食チェーンが取り入れたり、小学校の給食に出たりと、いつの間にか定番メニューになった。
さらに驚くべきバリエーションも誕生している。ごはんとのりでタコスの具を巻いたタコス巻、石鍋で熱を加えてチーズを溶かす石焼きタコライス、タコライスをトルティーヤで巻いたライスタコスなどだ。
もし、ひき肉の代わりにきざみ煮ダコを使ったタコタコライスがあったら、ウケるかもしれない。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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