【成功する沖縄移住】見かけは派手だが味は淡泊な知性派魚「イラブチャー」
前々回のマグロ、前回のミーバイときたので、今回はイラブチャーを取り上げたい。安易な魚つながりで恐縮だが、魚の種類や旬、味の特徴や料理法などを、ある程度おさえておいた方が、沖縄での食生活が豊かになるからだ。近海魚をつまみに泡盛を飲みまくろうという方には、魚知識は必須なのである。
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見た目派手だが実はこれが保護色
ブダイの仲間を総称してイラブチャーという。魚屋で青系緑系の七色に輝く魚を見つけたら、それがイラブチャーだ。
コバルトブルーやエメラルドグリーンの海の色をそのまま映したような魚で、初めて見た人は例外なく驚く。
「なんて派手な色の魚!」というわけだが、実はこれが保護色である。
つまり、沖縄の海の中では、この色の方が目立たないのである。それを知ったとき、なんて賢い魚だろうと、驚嘆したものだ。ちなみに、イラブチャーには赤いのもいる。
旬は主に夏といわれるので、これから水揚げが本格化するのだろう。
味については好みが分かれる
「こんな派手な魚、食べられるの?」という観光客もいるが、沖縄ではよく食べられている。刺身や煮つけにされることが多い。
ただ、味に関しては好みが分かれるところである。「イラブチャーは刺身の王様」と絶賛する人はたくさんいるが「淡白すぎて、ちょっと」と避ける人もいる。
また、さっぱりしていて食べやすいという肯定派もいれば、歯応えがなくてイヤという否定派もいる。
寝ているところをモリでひと突き!
磯でときどき釣れることもあるが、素人でイラブチャーの大物をゲットするのは、かなり難しい。繊細で用心深いため、そう簡単には釣れないのだ。
プロのウミンチュが素潜りで突いて捕る様子がテレビで紹介されたり、動画がYouTubeで公開されたりしている。
あるウミンチュに聞いた話だが、突き漁は魚が寝ている夜がいいという。寝ぼけたイラブチャーを、モリのひと突きで仕留めるのだといっていた。
頭のいいイラブチャーは、こうした漁法か定置網漁などで捕られることが多いようだ。
イラブチャー女は怖い
30年あまり前につきあっていたイラブチャー女は、アジア某国から来た留学生だった。
おバカなミーバイとは対照的に、怜悧な計算のできる、頭のいい女性で、ぼくは鼻先で扱われたものである。
「クルマの番号教えて」といわれて「横浜33さの○○○○」とナンバーを教えたら、「じゃなくて、自動車電話の番号よ」と冷たいほほえみでいわれ、ぼくは次の週にはクルマに電話をつけたものだった。まだ携帯電話が普及していないころの話である。
このイラブチャー女が「日本の滞在ビザを取るのが大変。300万あげるから偽装結婚して」としつこくいうので、怖くなった筆者は沖縄へ逃げ帰ったのである。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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