【成功する沖縄移住】生産量日本一「クルマエビ」の感動的なうまさを味わってみて!
あまり知られていないかもしれないが、沖縄は養殖クルマエビの生産量が日本一である。温かく、きれいな海水で育てるから成長が早く、品質もいいらしい。だから味も日本一に決まっている。今回は絶品クルマエビ料理をぜひ試してほしというお話だ。
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国産クルマエビのシェア33.3%という沖縄産
昔から「姿イセエビ、味クルマエビ」といわれるように、クルマエビはハンパなくうまい。
とはいえ、国内で消費されるクルマエビといえばブラックタイガーとかバナメイエビとかが主流。これらは約8割が主にアジア各国からの輸入品で、価格は安く、味もそれなりだ。
つまり、残りの2割程度が国産であり、これらは高級食材なのである。そのなかでシェアが33.3%に達するというから、高級クルマエビの3分の1を沖縄産が占めているわけだ。
冬も暖かい気候が養殖に適している
ではなぜ、沖縄で養殖が盛んになったのかというと、クルマエビは寒さに弱いため、冬場は砂に潜ったまま冬眠状態となり、エサもほとんど食べないらしい。
それでは元気も出ないし、成長も遅いだろう。下手をすれば冬を乗り越えられずに死にかねない。
一方、沖縄なら冬場も暖かいので育てやすいらしい。成長が早く、出荷までの時期が短くて済むのは想像に難くない。
ところで沖縄のクルマエビといえば久米島産が有名だ。その特徴は海洋深層水を使って養殖すること。
島の沖合、水深約600mで取水された海洋深層水はきわめて清浄なため、エビが病気になることが少ない。そのため抗生物質や抗菌剤などを使う必要もない。
ほとんど理想的といってもいい環境で育つクルマエビがうまくないわけがないのである。
これからが旬なのでおいしい店を紹介
さて、沖縄産クルマエビの旬は11月から3月くらいである。これからおいしいシーズンを迎えるわけだ。
そこで、本島で絶品クルマエビ料理が味わえる店を一軒紹介しておきたい。宜野座村にある「車えびレストラン球屋」がそれである。
ここは、クルマエビ養殖場の直営店で、側に養殖池もある。そこで採取したばかりの生きたエビで料理するのだからうまいはずだ。
さすがに人気があって、場合によっては入店までに2時間以上待つこともあるらしく、待たされたお客さんは不機嫌な表情を見せるが、食べた後は「おいしかった」とニコニコしながら帰っていくといいう。
そこで、お客さんを笑顔に変えるメニューを3種紹介する。いずれも18cmクラスの活きクルマエビを2尾使用している。
いわゆる天丼だ。カボチャ、ナス、インゲン、ニンジン、シメジ、ハンダマの天ぷらを合わせている。
エビフライである。18cmクラスはかなり大きい。頭がついている状態で調理されているので今にも動き出しそうな錯覚に陥る。天ぷらよりもプリプリ感が高い印象だ。
極めつけは刺身定食。養殖場直送の活きクルマエビだからこそ提供できる料理だ。錯覚どころか実際に動いているところがすごい。頭のないエビが器の中ではねるとか、口の中で動くなどといったパフォーマンスを見せたりもする。
天ぷらとフライのエビは、内部をあえて半生に仕上げており、これによってクルマエビの持つうまみを最大限に引き出すという。
こうした芸当は活きエビでしかできないし、輸入物のブラックタイガーなどでは逆立ちしても不可能だ。国産活きクルマエビの真骨頂である。
値段はリーズナブル、ひとケタ安いコースも
値段だが、上の料理3品はいずれも税込2,500円。本土ではこの値段で鮮度抜群のクルマエビ料理はまず食べられない。
さらに、18cm級6尾を含むコースが5,800円で提供されているが、この内容だと本土ではケタがひとつ増えるだろう。
味に感動、値段にも満足だった。ぜひ一度訪れていただきたい。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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