【成功する沖縄移住】女子高生が路上で売る合理性と心配「アイスクリン」
今日から4月。沖縄ではうりずんと呼ばれる季節で、簡単にいえば初夏である。これからゴールデンウィークに向かって気温が上がっていく。そんな時期、道端に現れ始めるのがアイスクリン売りだ。今回は、この不思議な商売について紹介してみる。
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ただのアイスであるわけがない
アイスクリンというのは、シャーベットっぽいアイスクリームである。
普通のアイスクリームより乳脂成分が少ないとかで、シャリシャリとした食感が特徴だ。沖縄でアイスといえば、まず脳裏に浮かぶのはブルーシールであるが、そっちはアメリカ生まれでもあるせいか、かなり濃厚な味わいである。食べ終わった後にさんぴん茶が欲しくなるくらいだ。
しかしアイスクリンは、ブルーシールとはまったく逆で非常にあっさりとした味わいが特徴である。後味が爽快で、もちろんチェイサーとしてのドリンクもあまり必要性を感じないし、このさっぱり感が沖縄の暑さとマッチしているのかもしれない。
なんとなくなつかしく、昭和を思い出させる味だが、それだけでは今の地位を築けなかっただろう。なんというか、付加価値があるのだ。
かわいい女の子が路上販売
アイスクリンの付加価値というのは、かわいい女の子が路上販売している点である。
なかには女子高生もいるとウワサされるが、制服は着ていないし、話し相手になってくれたり、なにかのサービスをしてくれるわけでもない。
ただ、アイスクリンをコーンによそってくれるだけである。
よく考えると合理的な商売か
彼女たちがいるのは主に国道脇で、ドライブや観光のコースが多い。歩道に設置したパラソルの下に座り、客の車が目の前に止まるのをジッと待つ。
客は、側に車を乗りつけ、助手席の窓を開けて指を立てる。その数だけ女子高生がアイスクリンを渡す。
それだけだが、店に入らなくても気軽に買えて、安くてしつこくなくておいしくて、冷たくて一瞬暑さを忘れさせてくれる。
味は素朴で、販売方法も原始的だが、実はかなり合理的な商売ではないかと、最近思うようになった。だから長続きしているのだろう。
トイレや強盗や拉致は大丈夫なのか
でも、疑問は多々ある。まず、近くにコンビニはおろか民家もないところが多いのに、彼女たちはトイレをどうしているのか。もしかして草むらで済ますのか。
あと、ひとりで座っていて拉致されたりしないのか。強盗にあったりしないのか。
そう考えると、こういう商売がよく成り立つと思う。人間がおおらかな沖縄だからこそか。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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