2023/04/12

【成功する沖縄移住】究極の「花粉症対策」は沖縄移住であるというお話

4月も中旬に入ったので、やや時期遅れの感もあるが、ぜひ触れておきたいことがある。花粉症対策だ。スギ花粉の飛散は今月で落ち着きそうだが、今年も苦しんだ人が多いだろうし、来年の対処法のひとつとして検討してほしいことがある。現在のところ最高の花粉症特効薬は沖縄移住だということだ。

 

沖縄に花粉症はない!

連発するくしゃみ、ずるずるととめどない鼻水、果てしなく散りゆくティッシュペーパー、かきむしりたくなる目のかゆみ……

春先の花粉症は今や国民病ともいわれる。ある調査によると花粉症による経済損失は1シーズンで5兆円に上り、個人損失は19万円を超えるという。

運悪くこの悪魔にとりつかれた患者にとっては、地獄絵図のような日々が続く。これが毎年なのだから、つくづくかわいそうだと思う。

ところで沖縄には花粉症がない。疑うなら来てみればいい。ティッシュペーパーの箱を抱いて泣いている人などいないから。

 

理由は簡単、スギがないから

戦後、焼け野原を再建する建材を確保する目的もあって、日本中でスギの植林が行われた。

植えられたスギが樹齢30年を超えるぐらいになると立派な大人になり、花粉もどんどん作り出すようになる。

これがバンバン飛んで、1970年代あたりからスギ花粉症になる人が増え始めた。

ところが沖縄は戦後アメリカ軍の統治下にあったため、スギの植林はあまり行われなかった。

しかも気候や地形の関係でスギやヒノキなどの針葉樹が育ちにくい。だから花粉症もないのである。

ウチナーンチュはこのことにほとんど気づいていない。そもそも花粉症というものの存在すら知らない人もいるのだ。

やんばるの山にはイタジイなどの広葉樹が多く、スギの木もヒノキも見あたらない。花粉症患者が春先にトレッキングやピクニックへ出かけても大丈夫だ。

 

那覇のホテルに着くと症状が消える

医師は次のようにいっている。

「花粉症の原因となる物質をアレルゲンといいます。スギがほとんどない沖縄では、スギ花粉症のアレルゲンがありません。原因物質がないので症状が起こらないのです」

個人差はもちろんあるだろうが、那覇空港に着いて、那覇市内のホテルに入るころにはもう症状が収まるケースもある。

逆に、沖縄から羽田空港に到着し、品川や浜松町に着くころには再発することもある。本土に戻れば症状も戻るのだ。

花粉症から逃れるために沖縄に来ることが医学的に見て有効なのは確かであり、医師もそれを認めている。

本土で花粉症に苦しんでいた人が、沖縄に来たとたんに症状がぴたっと収まってびっくりする。これがたくさん起きたので、避難地として注目されるようになった。

沖縄に着いたとたん花粉症から解放され、鼻も喉も気持ちもスッキリ。ぜひ試してほしいものだ。

 

増える花粉症疎開

春先に山歩きなんて花粉症患者には信じられないかもしれないが、沖縄ではまったく問題なくできる。もちろんゴルフも快適だ。

そこに目をつけて、花粉症からの避難をテーマにしたビジネスも登場している。リゾートホテルがリーズナブルな価格設定で長期滞在プランを用意し、お客さんに喜ばれているという。

コロナ禍で広まったリモートワークやワーケーションと組み合わせればなお有効だろう。

ウィークリーやマンスリーのマンションに長期滞在する人も増えているし、1日でも2日でも苦しみから逃れたいと、週末だけ来る人もいる。こうなるともう疎開である。

 

ならばいっそ移住、が結論

戦後植えられたスギが生長し、もっと花粉を大量生産する。温暖化がそれに拍車をかける。その結果、患者はさらに増えそうだ。

こうなったら疎開というより、いっそ移住した方がいいわけである。実際に花粉症移住者は増えるだろう。

沖縄に来て症状が消え、快適な生活を取り戻していただけるなら、地元側としてもとってもうれしいのである。

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吉田 直人 よしだ なおひと

沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。

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