あれもこれも「旧暦」にして混乱する一部ウチナーンチュの話
2023年の正月も、ヒタヒタと近づいてきているが、沖縄では昔ながらに正月を旧暦で祝う地域が今も健在だ。それはいいとして、日程がずれることで混乱ももたらす。今回はそのあたりを真偽不明のウワサも交えて解説する。
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旧暦の方が肌に合っている人も多い
旧暦で行事を行う地域といえば、代表的なのは糸満市だ。ここは、昔からのウミンチュ(海人=漁師)の町であることが背景にある。
というのも、旧暦は月の満ち欠けを基準とした暦であり、月は海の干満をもたらす。だからウミンチュにとっては旧暦の方が都合がいいというか、生活に密着しているから、簡単には新暦に移行できないのである。
というわけで糸満では、今も正月のみならず、あらゆる行事を旧暦で行う。
糸満には3大恒例行事というものがあって、いずれも旧暦のスケジュールで開催される。サバニと呼ばれる漁船でウミンチュがレースを行うハーレー、大綱引き、旧盆エイサーである。
ハロウィーンもクリスマスも旧暦?
ただ、糸満の人から妙な話を聞いたことがある。ハロウィーンもクリスマスも旧暦で祝うというのだ。
もちろん本当かどうかはわからない。ちなみに、ハロウィンは通常10月31日だが、2022年の場合、旧暦の10月31日は新暦の11月24日ごろになる。
旧暦のクリスマスはもちろん2023年にずれ込み、1月の16日となる。キリストの誕生日を勝手に変えるのはどうかと思うのだが、そもそもキリスト生誕は12月25日ではないからいいのだという話もある。
もらう前に返すのか?
さらにウワサによると、ハロウィンやクリスマスは、単に後ろにずれるだけだからまだよくて、本当に混乱するのはバレンタインデーとホワイトデーだという。
2月14日のホワイトデーを旧暦でやると、2022年の場合、新暦では3月16日となる。つまり、旧暦のバレンタインデーの前に、新暦のホワイトデーが来てしまうのだ。
だから場合によっては、チョコレートをもらう前にお返しをしなくてはならない。というか、くれるかくれないかもわからないのにお礼をしないといけないというわけだ。
これはとても困ると、イトマンチュはいっていた。それはそうだろうが、ここまで来るともう意味がわからない。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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