わざわざハワイまで行かなくても「マラソン」は沖縄で十分
冬の沖縄といえば、実はスポーツに最適である。比較的暖かいし、雪は降らないし、身体を動かしているとちょうどいいくらいだ。冬場における参加型スポーツの代表といえばマラソン大会である。
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プロアスリートこそわかる冬の沖縄のメリット
沖縄がマリンスポーツのメッカなのは多くの日本国民が知っている。
だが実は、それ以外のスポーツにも適した地である。亜熱帯なのに外で運動なんかやったら暑くて死ぬ、と考えるのはまちがいで、それなら冬場にやればいいのだ。
プロ野球12球団のうち9球団が2022年2月に沖縄でキャンプを張ったのは、その証明である。
寒いと筋肉がこわばるし、雪なんか降った日にはアウトだ。その点、雪が降らず、1月に桜が咲き、2月に田植えが始まる沖縄はスポーツに最適とプロはわかっているのである。
マラソン大会の代表格はNAHAマラソン
気候のよさに加えて、景色がいい、沿道の声援があたたかい、走り終わった後の酒がうまい、などの理由もあって、沖縄ではマラソン大会が盛んになっている。
本島および離島も含めて、いわゆる市民マラソンがいくつも開催されるが、最大規模を誇るのがNAHAマラソン。ホノルルマラソンの沖縄版といってもいい。
コロナもまだ収まらない2022年12月、3年ぶりに開催された第36回大会には約1万2000人あまりのランナーが出場し、約8000人が南部路42.195kmを完走した。
ただ、この大会、コロナ禍以前は参加者規模が3万人までふくらむなど、あまりにランナーが多くて、最後尾でスタートするとスタートラインを通過するまでに20分もかかるし、その後も人間密集状態で走りにくいといわれていた。
走りやすいのはおきなわマラソン
それがイヤなら2月に本島中部で行われるおきなわマラソンがおすすめ。こちらは沖縄で唯一の日本陸連公認フルマラソンで、走りやすくて競技性の高い大会である。
筆者がこの大会に出場したとき、つらくて歩いていると、「エ~、歩くなフラ~(バカ)、走れ~、ウイッ」と、泡盛のビンを抱いたオヤジが沿道からからんできたりした。
こういうことがあっても、あたたかい応援のひとつだと笑ってあげよう。まちがっても、とびげりなどをくらわせてはいけない。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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