板にとらわれない柔軟性が爆弾や卵巻きを生んだ「かまぼこ」
師走に入ると、特に主婦のみなさん方は、頭の中が正月料理の準備モードになるという。本土のおせち同様、欠かせない食材というものがあって、そのひとつが「かまぼこ」だ。沖縄のかまぼこは本土のそれとはちょっと違うので、そのあたりを解説してみる。
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蒸しと揚げの両タイプがあるウチナーかまぼこ
沖縄でかまぼこといえば、大きく分けて蒸しタイプと揚げタイプがある。揚げタイプはさつま揚げに近い感じで、別名チキアギーともいう。
蒸しにせよ揚げにせよ板はついていない。サイズは大きめで、形も平べったいのや細いのや、丸いのや箱みたいのや、いろいろだ。
素でつまみやおかずになるし、料理の具材にも最適
味は濃厚でコクがある。したがって、そのままでもビールや泡盛のツマミに最適だし、ごはんのおかずにもなる。
チャンプルーに使えば野菜や豆腐などを引き立てるスグレモノだ。沖縄そばのトッピングにも欠かせないし、お祝い料理でも重要な役割を果たす。
イナムドゥチなどの汁物に入れてもうまい。つまり、沖縄料理の世界を支えるオールラウンドプレイヤーなのだ。
実はバリエーションも豊富
変わり種もいる。ばくだんおにぎりと呼ばれるのは、丸い揚げかまぼこの中におにぎりが入ったもの。
その小ぶりのやつで、ゆで卵が入ったのもある。スコッチエッグの外側の肉をかまぼこに変えたと思えばいい。これがまたうまい。
板に盛って蒸すのがかまぼこという先入観にとらわれていたら、こうした名品は生まれなかっただろう。
かまぼこでなにかを包んで揚げるというアイディアは、今後も傑作を生み出すかもしれない。
タコを包んだタコ焼きかまぼこ、ゴーヤーチャンプルーかまぼこ、ラフテーかまぼこ、豆腐ようかまぼこ、ヒージャーかまぼこ、タコスかまぼこ、サーターアンダギーかまぼこ、島バナナかまぼこ、ブルーシールかまぼこ・・・うう、ヤバそう。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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