2025/03/28

【成功する沖縄移住】本部で一足早く初ガツオを堪能しよう!

もうすぐ4月というこの時期、筆者が楽しみにしている食べ物がある。初ガツオだ。本土に先駆けて旬を迎える初ガツオは感動的なうまさである。今回は本部の美味な魚についての一席を。

 

本土より早く初ガツオが味わえる

昔から「女房を質に入れても初ガツオ」とか「目に青葉山ほととぎす初鰹」などといわれる。
4月から5月にかけて黒潮に乗って太平洋岸を北上するカツオを初ガツオといい、江戸時代は将軍にも献上されたほど美味な魚だ。
黒潮のルートを考えると、カツオが本土に達する前に沖縄を通るのは当然だ。
本土より1ヵ月ほど早く獲れるので3月ごろから初ガツオがを迎えるのである。

一本釣りで漁獲されたカツオは傷もほとんどなく、美しい姿。この状態で刺身屋のショーケースに並んでいるのもよく見かける。

 

本部におけるカツオ漁の歴史

沖縄でカツオ漁のメッカといえば、やんばるの本部町である。本部のカツオ漁は、1904年(明治37年)に宮崎県から伝わったとされる。
その後、1907年には宮崎の漁業者の大漁に刺激を受け、本格的なカツオ漁が始まった。大正に入るとカツオ漁船が40隻を超え、最盛期を迎える。
戦時中には漁船や漁具の喪失などの困難があったものの、戦後は米軍から払い下げられた上陸用舟艇を改造し、漁を再開した。
現在も小型漁船を中心に日帰り操業で新鮮なカツオが水揚げされている。

本部町は東シナ海に面しており、カツオの漁場も近い。この空撮写真でいうと中央やや左下に水揚港の渡久地港が見える(©OCVB)

 

漁場が近いので新鮮

カツオの漁場は、沖縄本島周辺の海域に広がっているが、特に本部町周辺は回遊ルートにあたり、好漁場として知られている。
それもあって、日帰り漁がデフォルトになっている。獲ったその日に水揚げされるため、新鮮なことが大きな特徴だ。
漁法としては伝統的に一本釣りが行われている。釣り糸と針を使って一匹ずつ釣り上げる方法で、魚へのダメージが少なく、高い鮮度を保てる。
また、町内にはカツオを提供する店舗がいくつかある。新鮮なカツオ料理が楽しめたり、鮮魚店いわゆる刺身屋で買えたりする。
前述のように漁場が近いこともあって、鮮度が命のカツオを最高の状態で賞味できるのだ。

本部のカツオは刺身で食べるのが基本。初ガツオは脂が少なく、比較的あっさりした味わいでお子様やお年寄りにも食べやすい。

 

おすすめの食べ方は刺身と酢味噌和え

ちなみに本部には、高知などのようにカツオを火あぶりにしてたたきにするという文化はない。
したがって、基本的には刺身で食べる。カツオ本来の舌の上でとろけるような味わいや、もちもちっとした食感も楽しめる。
また、もともと地元の漁師料理として親しまれていたのが、酢味噌和えである。キュウリといっしょに和えることが多い。
オリジナルの酢味噌ダレを作ってもいいし、刺身屋でもらうこともできる。
いずれにしても味噌のコクとカツオの旨味が絶妙に絡み合い、深い味わいが堪能できて、ごはんや酒が進んで止まらない一品となる。
さらに、本部ではカツオ節の製造も行われており、削り節は古くから生活に欠かせない食材となっている。
今も沖縄本島内に現存する唯一のカツオ節工場で生産が続けられている。
それからカツオの本場でもあることから、特に本部では沖縄そばのダシとしても活用されている。
カツオ独特の香りと旨味が凝縮され、そばのおいしさをいっそう引き立てているのだ。
刺身、酢味噌和え、沖縄そば。初夏の本部を訪れて、ぜひ本場のカツオの味を堪能していただきたい。

カツオ節は沖縄そばにも、ジューシーにも欠かせない。カツオは沖縄の食文化を土台として支えている存在でもある(©OCVB)

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吉田 直人 よしだ なおひと

沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。

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