2025/12/25

【成功する沖縄移住】最先端かりゆしウェアのデザイナーは高校生だ！

かりゆしウェアのデザインを高校生から募集して表彰し、グランプリ作品は商品化して販売するという取り組みがある。これが非常に先進的で、かりゆしの未来すら感じさせる。紹介してみたい。

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約4500点もの応募があったそうでびっくり

「MAJUN」（マジュン）という、沖縄県内外で人気のかりゆしウェアブランドがある。
それを製造・販売する日進商会という糸満市の会社が、2019年から「学生かりゆしデザインコンテスト」（SKDC）を毎年開催している。
このコンテストは高校生からかりゆしウェアのデザインを募集し、カジュアルとビジネスの両分野でグランプリ作品を表彰した上で商品化までするものだ。
2025年のSKDCには県内55校から4488点の応募があった。すごい数である。先日表彰式があったので取材に行ってみた。

表彰式に参加した受賞者のみなさん。

カジュアル部門グランプリは「ヤンバルクイナがたくさん」

カジュアル部門のグランプリを獲得したのは「ヤンバルクイナがたくさん」という作品。
タイトルの通り、ヤンバルクイナがデフォルメされた姿でたくさん並び、かわいくてユーモラスな雰囲気を醸し出している。
デザインした女子高生本人によると･･･
「まず線をていねいに描くことと、色を使いすぎないことに気を付けた。普段使いで着てほしい」という。
ちなみに受賞はもちろん応募も今回が初めてだそうで「初の応募なのに、すばらしい作品がたくさんあるなかからグランプリに選んでいただいてとてもうれしい」
モチーフについては「沖縄を代表するモチーフを考える際に、そういえばヤンバルクイナを見たことがなく、このかわいい鳥をたくさん見たいという気持ちからデザインした」
でき上がったかりゆしウェアを実際に見た感想は「とても発色が良く、シルエットもきれいで、自分のイメージ通り仕上がっていてうれしい。幅広い年代の方に着てほしい」と話してくれた。

カジュアル部門グランプリ受賞作品。

モチーフはヤンバルクイナ。

ビジネス部門グランプリは「花ブロック」

ビジネス部門グランプリもデザインしたのは女子である。作品名は「花ブロック」。
ちなみに花ブロックとは、コンクリートブロックの一部に空洞を作り、花などのモチーフを表現したもので、沖縄生まれだとされる。
沖縄は日差しが強いので、それをさえぎるためにブロック塀を設置する家が多いのだが、普通のブロックだと光も風も入らない。
そこで、ブロックに穴を開けることで強い日差しを避けながら柔らかい光と風を取り入れようといいうものだ。
本人によると･･･「自分の好きな花ブロックをモチーフにデザインした。仕事着として活用してほしい」という。
こだわったのは「全体的に赤を使っているけれど、その中に爽やかな部分を取り入れたいと思った。そこで所々に黄緑色でアクセントを入れた」
学校ではデザイン科で学んでいるそうで「自分がデザインしたものがこうやって形になって、人に着てもらえているのは本当にうれしい」と語ってくれた。

ビジネス部門グランプリ受賞作品。

モチーフは花ブロック。

高校生デザインの作品が実際に販売される

グランプリ2作品は実際に商品化され、県内の量販店や同社の直営店で2026年の春ごろに発売される予定だ。
受賞者二人とも「販売されていろいろな人の手に取ってもらえるといいなと思う」といっていたので、その願いが叶うだろう。
日進商会の社長も表彰式のあいさつで「大人が発想し得ない、学生ならではの発想力・想像力豊かな、愉快ですばらしい作品の数々」いっていたが、このように、高校生がデザインしたかりゆしウェアが世に出るのは大変よいことだ。
見つけたら買って着てみたいと思う。