【成功する沖縄移住】めまいを誘う甘味とジャリジャリ感にとりこ「うず巻パン」
2015年に供用が開始された伊良部大橋。宮古島から、この長大かつ絶景の橋を渡って行ける伊良部島のパン屋で、うず巻サンドという品が製造販売されているという。
類似の商品として、本島では昔からうず巻パンというものが売られており、筆者なども昔はよく食べたものだ。
そのうず巻パンとは何者か、紹介してみる。
メニュー
古くからある菓子パンの一種
うず巻パンは、鳴門の渦潮などとは関係のない、菓子パンの一種。ウチナーンチュにとっては昔からなじみ深い。
ただ、よく考えるとネーミングが非常に即物的で笑ってしまう。バタークリームを塗ったパンをぐるぐる巻いただけのシンプルな作りは、たしかにうず巻だ。
白いバタークリームはうず潮に泡立つ白波のように見えて、そこまで考えて名付けたのなら見事だが、おそらくそれはないだろう。
大量の砂糖がジャリジャリと入っている
問題は味であるが、その前に食感がコワい。バタークリームが歯と舌にジャリっとくる。このジャリ感の元はどうも砂糖のようだ。
舌触りで関知できるほどなので、その量たるやかなりのものだろう。したがって、甘い。うずを巻く白波は実に甘美な味だ。それはもう、軽いめまいにおそわれるほどである。
だからコーラなどの甘めの飲み物とは相性がよくない。もちろん泡盛やビールとも悪い。これに合わせられるのは、さんぴん茶ぐらいである。
昭和をほうふつさせる味が令和にも健在
令和に入ってだいぶ経つのに、この化石のようなパンが生き延びていることは不思議である。それは、根強いファンがいることの証明だ。
筆者が思うに、それは子どもとは限らない。中高年にもこれを好む人がいるはずだ。うず巻パンで育った人間は、あのめまいのする甘美さから逃れられないのである。
人によっては恋の味だったりする
うず巻パンの発祥が伊良部島なら、本場は宮古かもしれない。そういえば、筆者は昔好きだった宮古出身の女性から、お土産にもらったことがある。うず巻パンの豊かな甘さは恋の味なのだ。
ただ、将来を誓ったにもかかわらず、その恋は結局空中分解してしまったので、筆者にはほろ苦いバタークリームなのだが。
同じカテゴリーの人気記事
2024/11/28
【成功する沖縄移住】ベッタベタの沖縄大衆食堂へ行こう!
2024/11/08
【成功する沖縄移住】秋出現するカーブチーやタルガヨーは何者?
2024/10/11
【成功する沖縄移住】冬こそ食べよう甘さが絶品の今帰仁スイカ
人気の記事 (note)
吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
著作の紹介
沖縄で仕事を探す! 移住者のための沖縄仕事NAVI
沖縄移住を成功させるカギ、それは仕事だ! 沖縄における就職事情と、仕事をゲットするコツを伝授。
沖縄移住のバイブル! 金なし、コネなし、沖縄暮らし!
暮らしも遊びも人付き合いも、生活のすべてを網羅した面白本。ウチナーンチュが本音で語る沖縄暮らしの真実。
沖縄暮らしのAtoZ 沖縄移住ガイド 住まい・職探しから教育まで実用情報満載!
どこに住むか、どう働くか、子どもの教育をどうするか・・・客観的視点から生活の実際を紹介する実用ガイド。