【成功する沖縄移住】去った恋人の再来か! 冬の「ゴーヤー」に感激した話
クリスマスまであと5日と迫った今日このごろ、自宅近くの八百屋に寄ったらゴーヤーが並んでいるのを見て、うれしくなった。
沖縄だからあたりまえだと思うかもしれないが、年がら年中、旬というわけではない。
なぜ筆者が冬のゴーヤーに感激したのか、解説してみよう。
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夏は露地もの冬はハウスものが出回る
ゴーヤーは基本夏野菜である。だから旬は6月から8月くらいで、大量に出回るこの時期がおいしくて値段も安い。
9月くらいまでは売られているが、秋口になると品薄になる。食堂などではゴーヤーチャンプルーがメニューから姿を消すこともある。
それが冬になると復活する。夏に出回るのは露地ものだが、冬場になるとハウスものが出てくるからだ。
ゴーヤー依存症といってもいい筆者などは、秋に去った恋人が、クリスマスに戻ってきたようでうれしかったのである。
「ゴーヤーチャンプルーが嫌い」は禁句
ところで、ゴーヤーを素材にした料理の代表といえば、先に触れたゴーヤーチャンプルーである。すでに県民食の枠を越えて日本中に行き渡った感もある。
特に夏場は依存症患者が食堂にあふれるほど、ウチナーンチュが生きていくのに欠かせない料理である。
沖縄で「ゴーヤーチャンプルーが嫌い」と大声でいうと、では治してあげようと、オバァに無添加100%ゴーヤージュースを無理矢理飲まされることがあるので、ご注意を。慣れない人にとって、あれは単なるいじめである。
食堂から消えたら家で作ろう
食堂で食べるゴーヤーチャンプルーはうまいが、冬場はゴーヤーの値段が高いせいか、前述のように食堂のメニューから消えることがある。
だから、家で作るのがいい。作り方はサルにもできるほど簡単だし(サルがゴーヤーを食べるかどうか知らないけど)、バリエーションも楽しめる。
基本はゴーヤーに島豆腐に豚肉だが、豚肉のかわりにポークを使ったり、コンビーフを入れたり、卵をからめたり、ツナを入れたり、チーズを入れたりしてもおいしい。納豆を投入するという裏技もあるらしい。
ゴーヤーは火を通すほど苦みがマイルドになるので、初心者やお子ちゃま用は若干長めに炒めるといいだろう。しかもゴーヤーに含まれるビタミンCは、ほかの野菜や果物とはちょっと違い、熱に強いという特性がある。
「ー」を省略してはいけない
最近むかつくことがある。「ゴーヤー」を「ゴーヤ」と表記し、それがどうも一般的になっていることだ。これは琉球伝統文化の否定である。
現在も売られているかどうか未確認だが、カールのゴーヤーチャンプルー味には、ちゃんと「ヤー」と入っている。カールおじさんを見習ってほしいものだ。
ちなみにチャンプルーの「ー」も省略してはいけない。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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