2023/04/14

【成功する沖縄移住】沖縄は自動車保険の「保険料」が安いのでお得で安心というお話

年度が変わった4月、移住や転勤などで沖縄に引っ越してきた人も多いだろう。いわば新生活の始まりである。なかには本土で乗っていた車を持ってきた人もいるだろうし、引っ越してから買う人もいるはずだ。いずれにしても、車は沖縄暮らしの必需品。そこで自動車保険のお話をしたい。

 

沖縄料率で2~3割安くなる

車に乗るなら自動車保険に入るのが一般的だが、実は沖縄の任意保険の保険料は本土より安い

どのくらい安いかというと、車種や排気量、等級、保険金額にもよるが、20~30%程度安いといわれている。

本土で年間5万円の保険料だとすると、同じプランで沖縄なら3万5,000~4万円程度ということになる。これが毎年だと10年で10~15万円の差となるわけで、なかなかバカにならない。

ちなみに、任意保険が安い代わりに死亡時の保険金も少し安い。これは亡くなった人の収入が加味されるためで、年収が全国平均の7割に過ぎない沖縄ならではである。

裁判をやって4、5000万円取れればいい方だろう。

沖縄に引越したら、早めにマイカーの住所も変更して沖縄ナンバーに変えよう。沖縄料率というのがあり、任意保険の保険料が安くなる。

 

理由は経済振興、車社会への配慮、保険が売れないからなど

なぜ保険料が安いかというと、優良ドライバーが多く、事故が少ないから、ではない。

沖縄料率というのが適用されているからだ。一種の特別扱いである。

では、なぜ特別扱いなのかというと、いろいろ説がある。そのひとつが長い米軍統治下で立ち遅れた沖縄経済の振興を図るためというもの。

また、鉄道がほぼないため移動手段として車に頼らざるを得ないことに配慮されているともいわれる。

さらに、ウチナーンチュの県民性として、事故があっても保険を使わずに当事者同士の話し合いで解決するケースが多いからという説もある。そのために保険が売れないから保険料を安くするという話にも聞こえるが。

 

任意保険の加入率は全国最低

事故の際も保険を使わないという話だが、これは任意保険の加入率の低さにも表れている。

2021年のデータによると、沖縄県における対人賠償保険の加入率は54.1%と、ぶっちぎりの全国最低である。ちなみに一番高いのは大阪府で82.8%であり、全国平均は75.1%である。

ざっくりいえば、大阪で走っている車の8割以上は任意保険に入っているが、沖縄では半分近くが無保険(自賠責は入っているとしても)車ということになる。

 

自賠責すら入っていない車が横行する南の楽園

しかし、さらなる問題は任意保険どころか、車検切れのために本来強制であるはずの自賠責保険すら切れた車も横行していることだ。

車検さえ有効な車なら、被害者が死んだら、最低でも自賠責の保険金が3000万円おりるのに、車検切れでは自賠責すらおりない。まったくの死に損だ。

この場合、被害者が任意保険に入っていれば、自分の保険である程度カバーされる。つまり、加害者被害者どちらかが保険に入っていればなんとかなるわけで、両方が入っていなければ悲惨なことになる。

保険料が安いことと、無保険車がうじゃうじゃいることを考えると、本土から車を持ってきたら、早めに沖縄ナンバーに変えるとか、沖縄に来てから車を買ったのなら、ぜひ任意保険に加入したい。自分の身を守るためにも。

こうなる前に車の保険関係はきちんとしておきたいもの。その上で安心してドライブを楽しんでいただきたい。

 

Yナンバーにも気をつけたい

それと、沖縄ではYナンバーの車がたくさん走っている。これはアメリカ軍人の車で、連中にぶつけられたりはねられたりした場合、かなり大変になる。

気がついたら加害者が本国に逃げていた、というケースもあり、そうなると損害賠償もままならない。

しかも、アメリカでは平均速度が日本より速いため、勘違いしたアメリカ人が飛ばしがちだ。道を走っていてYナンバーの車を見かけたら、ぶつけられないように注意しよう。

Yナンバー車に乗っているのはほとんどがアメリカ軍関係者。事故ると後処理が大変な場合がある。

 

牛車にも気をつけたい

竹富島では、観光客を乗せてゆっくり歩く牛車が名物になっているが、あれは自動車保険に入っていないと思う。

ナンバープレートがないので車検も切れているはずだ。自賠責もなしなので、ひかれたらバカバカしいので気をつけよう。

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吉田 直人 よしだ なおひと

沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。

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