【成功する沖縄移住】「部屋探し」の注意点を地元の不動産屋に聞いてみたところ
移住後の住まいはとりあえず賃貸というケースが大部分だろう。物件探しでは沖縄ならではの注意点がいくつかある。不動産屋で実際に聞いた話を元に解説してみよう。
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事前の情報収集が大切
「物件探しは現地で」と考える人もいるかもしれないが、それでは遅い。よりいい住まいを見つけるためには、沖縄へ行く前に探し始めるのが正解だ。
まず、住みたい地域をある程度決めておいて、ホームページなどで家賃の相場を把握しておこう。それから沖縄の不動産業者に連絡を取るという流れだ。
たとえば、移住者に人気のある那覇市小禄地区。通勤、通学、買い物など、生活の利便性がよく、しかも那覇空港に近いので、本土と行ったり来たりするには便利である。
しかし、ジェット戦闘機が離陸するときは音がうるさかったりする。こうした地域的な事情は地元の不動産業者でないとわからない。
また、希望の条件があったらあらかじめ伝えておくのがいい。場合によっては大家さんと交渉してくれるかもしれない。
身内の保証人ひとりは必要
部屋を借りるときには保証人がふたり必要、しかも沖縄在住者という時代があった。家賃を踏み倒して本土に逃げ帰る人間もいたからだ。
現在ではひとり分は保証会社が有料で受けてくれる。だが、プラス身内の連帯保証人がひとり必要だ。
なぜ金を払って保証会社に頼んだ上に、さらに保証人が必要なのかというと、保証会社はあくまで家賃の支払いを保証するだけだからだ。その他のトラブルに対処するためにもうひとり必要なのである。
たとえば、入居者が退去するときに、不要な荷物を置きっぱなしにして行くことがある。いわゆる残置物だ。これを処理する費用をカバーしてもらうために連帯保証人が必要なのである。
ただ、昔みたいに沖縄在住の人である必要はない。身内であれば本土に住んでいる人でもOK、というのが一般的だ。
カビと台風に気をつけて
意外にやっかいなのがカビである。沖縄は本土の人が考えるより湿気がある。それによってカビが繁殖するのだ。
さらにやっかいなのは、新しい物件ほどカビが発生しやすいこと。新築物件などは2、3日閉めっぱなしにしておくともう生えている。
これはコンクリートが水分を含んでいるため。2、3年経って水分が抜ければカビは少なくなる。10年20年の物件だと、まず発生しない。
台風も迷惑だ。風で窓が割れたり建物が壊れたりすることはないが、停電がやっかいなのである。
とくに本島北部は台風時に停電しやすく、復旧に2、3日かかることもある。電気がアウトになると送水ポンプが動かなくなって水道が止まるケースもあり、そうなるとトイレに困る事態すら起こりうる。
こんなことは都市部ではあまりないが、田舎の方だとあり得ると思っておこう。
敷金と駐車場について
敷金ゼロというプランをウリにしている不動産業者もあるようだが、沖縄で部屋を借りるときは、原則として敷金が必要だ。
ちなみに敷金ゼロでも退去時に原状回復のための料金を取られることがあるので、結局は同じというケースもある。
敷金の金額は物件にもよるが、2、3ヶ月分といったところ。金額については大家さんが交渉に応じてくれるケースもあるので、不動産業者に相談してみよう。
一方、大部分の物件は家賃に駐車場代が含まれている。なかには2台込みとか、1台は込みで2台目は別料金ということもある。
ただ、車がないので駐車場は必要ないという人もいるだろう。そういう人は駐車場代別という物件がいいかもしれない。
車を持たない場合は公共交通機関を利用することになるが、できれば歩ける範囲で買い物などの用事が済ませられる物件を選ぶのがいいだろう。ただし、真夏の真昼間に外を歩くと熱中症で倒れかねないのでご注意を。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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