2023/06/29

【成功する沖縄移住】何年住むの?「ロングステイ」と「本格移住」の違い

移住といっても、人ぞれぞれに目的やらサイフの中身やらの事情があるはず。それを念頭に、どのくらいの期間暮らすかも事前に想定しておいた方がいい。その参考になるように、予定生活期間についてロングステイ本格移住に分けて考えてみたい。

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ロングステイなら半年から1年

ロングステイとは、あくまで仕事はせずに、観光の延長として長期間滞在するものと定義しておく。この場合、所持金の額によって期間も決まってくるが、短くて半年、長くて1年というのが目安だ。

半年なら夏場を中心とした観光シーズンを目一杯楽しむのがベストだろう。1年なら沖縄生活のワンサイクルを一通り体験する感じだ。

いずれにしても、観光地めぐりなどはすぐに終わってしまうから、文化に触れるとか、徹底的に自然と交わるとか、ウチナーンチュとをするとか、目的があった方が有意義だ。

あるいは本島にとどまらず、離島に足を延ばして島の日常を体験するのもいい。島をいくつか訪れてみると、沖縄もひとつではなく、さまざまな顔を持つことが実感できるだろう。

ロングステイの間にぜひ伝統文化にも触れてみていただきたい。単なる観光とは違った深い魅力が味わえる。

 

半年で90万、1年で180万あればOK

生活費は、月15万円くらいあれば普通に暮らせるから、半年なら90万円1年なら180万円ぐらいあればなんとかなる。

最悪なのは、カネを節約するために外へ出ず、安宿にひきこもってダラダラ無目的に過ごすこと。これでは何のために来たのか分からない。カネがないからバイトでもしようか、というのも本末転倒だ。

ひきこもりなら本土でやっても同じだし、カネのために働くならアチラの方がずっと稼げる。

ロングステイだと、こういう安宿で沖縄暮らしを体験するのもいい。ただし、居心地がいいからといってひきこもらないように。

 

本格移住の場合はとりあえず3年

本格移住とは、沖縄に居を構え、働き、腰をすえて生活することと定義しておく。定年退職者などは働かなくていいかもしれないが、ここでは除外する。

はっきりいうが、生活という観点からすると沖縄は楽園ではない。ここは勘違いしないでほしい。すばらしい観光地であることは確かだが、住めばうんざりする日常があることに変わりはない。

それを特に実感するのが職場である。ウチナーンチュはモチベーションが低い、スキルが低い、仕事がいい加減、時間を守らない、納期を守らないなど、さまざまなうんざりを体験するだろう。

だが、裏を返せば、時間にあまりしばられない、細かいことにこだわらない、他人の責任を追及しないなどといった、よい点にもつながる。

したがって、これは県民性というか民族性というか、そんな観点から理解するようにしてほしい。郷に入りては郷に従えというやつである。

問題は、郷に慣れきってしまうことだ。そうなると、本土に戻った時が大変。ウチナーンチュ気質が骨の髄まで染みこんだ人間がいきなり東京の企業に就職しても、簡単に適応できるわけがない。

つまり、最初から永住のつもりならともかく、戻る予定なら首まで浸からない方がいい。目安としては2~3年だろう。

 

3年超えるなら骨を埋める覚悟で

3年もいれば沖縄のよさもたっぷり味わえるし、本土に戻っても社会にカムバックできるが、それ以上いると再起不能になりかねない。

よくあるパターンで、本土企業の沖縄支社に異動となり、何年かいた後本社に戻れといわれ、辞表を叩きつけるというのがある。どっぷり浸かるとこうなってしまう。

もちろん、余計なお世話であることは重々承知だが、ウチナーンチュから見れば「あ~あ、なんで~、収入がめちゃくちゃ減るのにさ~、辞めないであっちに戻ればいいさ~、もったいないね~」ということになる。

もしかしたら大企業のエリートとして恵まれたサラリーマン人生を全うできたはずなのに、沖縄にハマったせいで人生を誤った哀れな犠牲者、と見られて同情されるかもしれない。

本人さえよければそれでかまわないのだが、戻るタイミングを逸した場合は永住を覚悟した方がいいだろう。沖縄の土になるという気概を持てば、もうウチナーンチュである。

沖縄の土になるのも悪くないはず。この美しい島で永眠すると考えれば、それもすばらしいのではないか。

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吉田 直人 よしだ なおひと

沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。

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