カップルにもすすめたい「闘牛」の奥深い魅力
ニブラ、新力鼠、一撃パンダ、赤桜。何の名前だかわかる人はかなりの通だ。沖縄県民でも当てられる人は少ないだろう。実は闘牛用の牛の名前だ。今回は沖縄のディープな魅力のひとつ、闘牛について書いてみる。
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迫力のすさまじさは一見の価値あり
沖縄では闘牛が盛んだが、いつごろ始まったかは定かではない。ただ、一般には明治後半という説が有力とされている。それなら少なくとも100年以上の歴史を持つことになる。
始まった理由は家畜の奨励ともいわれる。それが娯楽的要素を持つようになったと思われる。したがって、闘牛が現存するのは、娯楽の少なかった時代の名残りともいえるが、どうしてどうして、今でもなかなか楽しめるイベントである。
特にうるま市など本島中部や北部地域で盛んで愛好家も多く、週末を中心に大会も頻繁に開催されている。
沖縄の闘牛はスペインなどと違い、牛対牛の対決だ。それでも双方の牛には闘牛士がつき、かけ声を絶叫して牛をけしかける。1トンにも達する巨体同士のぶつかり合いはすさまじい迫力だ。
ただぶつかるだけではない。組み合っての角のさぐり合い、押し合い、一気の寄り、そして角での刺し技など、相撲にも劣らないおもしろさである。
闘牛士が突っかけられたり踏まれたりしてケガをすることもあり、そのスリルと興奮は本場スペインにひけを取らない。実は人間参加型牛格闘技なのである。
闘牛女子も増えてきた
牛も個性的だ。闘牛場に入ったとたんに突進し始める牛もいれば、逃げ出して行方不明になり、気づいたら観客席の後ろで荒れ狂う牛もいたという。
そうなったら恐ろしさから会場はパニックとなり、数千人の観客が逃げ惑うシーンが展開されることもあるから、かなりヤバイ娯楽といえる。
対戦が始まれば、強烈な押しに一回転したり、倒されて角で腹を刺されても起きあがって向かっていく牛、戦意を喪失して敗走する牛もいる。
その横で闘牛士の絶叫が響き、観衆がどよめく。場内は感動と熱狂のるつぼとなる。最近は、観衆に女性や観光客の姿も多くなった。
スリルをもたらすのは牛か、それとも奥さんか
昔はお金をかけていたようで、いまだに不良の遊びという偏見が残っているせいか、奥さんにないしょで闘牛を見に行く人もいるらしい。
それでも、家に帰ったときに体から牛のフンの臭いがするので、バレて怒られるそうだ。臭いで見破る奥さんの鼻も大したものだ。ダンナの浮気ももちろん鼻で嗅ぎつけるのだろう。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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