【成功する沖縄移住】3つのスタイルがある「沖縄の家」を知ろう
沖縄で暮らす際、どんな家に住むかという問題は当然ある。賃貸か持ち家か、集合住宅か戸建てか、などという選択肢が頭に浮かぶが、スタイルという観点から選ぶことも可能だ。ほぼ戸建て限定になるが、沖縄の家にはいくつかのスタイルがあるので、その点について解説してみよう。
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沖縄には3種の家がある
沖縄の家は、ほとんどがコンクリート造りである。木造家屋は極めて少ない。これは、台風が多いことも関係している。
コンクリートの家が島中にあふれるようになったのは、戦後しばらくしてからのことで、昔の家は木造瓦屋根が基本だった(さらに昔はワラぶき屋根も多かったのだが)。この琉球家屋は島の気候風土にマッチした、すぐれた住まいだった。
一方、戦後建てられた外人住宅と呼ばれる家がある。アメリカ軍の将校やその家族が住むために建てられたコンクリート製の家である。
つまり、今の沖縄には普通のコンクリートの家(大多数)、琉球家屋(絶滅寸前)、外人住宅(稀少)の3種が存在することになる。
伝統の琉球家屋
琉球家屋は琉球王朝時代の面影を残すもので、木造、赤瓦、低い軒、正面のヒンプン、まわりの石垣や防風林などを特徴とする。
瓦が赤いのは土の特性によるもの。つまり原料が赤土なのである。瓦と瓦の間はサンゴ石灰岩を原料とする白い漆喰で塗り固める。だから赤と白のコントラストが印象的なのだ。
そこに守り神のシーサーがちょこんとのる。ちなみに屋根のシーサーは、屋根葺き職人が、仕事をくれた家主へのお礼の意味を込めて、余った材料で作るものだった。
低い軒は台風を考慮したもの。また、まわりの石垣や防風林も台風の強風をブロックするとともに、直射日光をさえぎって快適に過ごせるようにしている。
ヒンプンは門と母屋の間に立てる壁で、いわゆる屏風のことである。プライバシー確保を考えたのかどうか知らないが、魔除け風よけであることは確かである。
探すなら田舎の方が見つけやすい
琉球家屋も最近は数が少なくなってきた。築100年という博物館クラスもある。何十階建てだろうと台風で壊れることのないコンクリート住宅がやはり安心なのだろう。
ただし、少なくなったために人気は出ている。住みたがる人はけっこう多いのだが、なにせ物件が少ないので、そうは見つからない。琉球家屋の生存率は田舎の方が高い。
エキゾチックな外人住宅
外人住宅については以前にも紹介したが、アメリカのスタイルをそのまま持ちこんだ家である。
広い敷地の平屋で、ドアを開けると玄関がなく、20畳ぐらいの広いリビングがいきなり出現する。
このスタイルがおしゃれだというので、近年移住者を中心に住みたがる人が多い。中には住まいではなくカフェにしたり、民宿にするケースも見られる。駐車スペースも広く取れるし、使いやすいのだろう。
ただし、住みやすくはない。「夏は暑くて冬は寒い外人住宅」とよくいわれる。地面と床の間に空間がないこと、天井が直接太陽にあぶられること、壁がコンクリート一枚であることなどが原因のようだ。
そのわりには人気があるので家賃は高めだ。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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