【成功する沖縄移住】ウチナーンチュ気質を表す「キーワード」を知ろう②
キーワードからウチナーンチュ気質を理解しようという記事の第2弾。これらの言葉やその意味を知っていればウチナーコミュニティに入っていきやすく、生活も楽しくなる。長く暮らすためにもぜひおさえておこう。
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カメーカメー攻撃
「カメー」は食べなさいという意味。他人の家におじゃましたとき、「これ食べなさい、あれも食べなさい、もっと食べなさい」とこっちの腹具合も関係なく、強制的に食べさせられることをいう。
これをやるのはオバァが多く、武器によって、もずくオバァ、ゴーヤージュースオバァ、さしみオバァ、ミミガーオバァなどがいる。
食べ物が少ない時代を生き抜いてきた彼女たちには、なんでもいいから食べさせることが最高のおもてなし、という発想があるのだろう。
ゴーヤー主義
ゴーヤーに限らないが、庭や畑で採れた作物をくれること。玄関先にさりげなく置かれていて、最初はその人情に感激するのだが、だんだんエスカレートしてきて、ゴーヤー、ナーベラー、シブイ、サツマイモなどが大量に、しかも頻繁に置かれて、うっとうしくなってくる。
そこで「もういいから」というのだが、いっこうにやめてくれない。そのうち、親切というより採れすぎた作物を押しつけられているだけではないかと思うようになる。都市部ではほとんど見られず、田舎に行くほど多い。
だからよ~
相手への同意が本来の使い方。「今日も暑いね」「だからよ~」という具合だが、同意から単なる相づち、シカト、会話拒否まで使える便利な言葉である。あいまいな分、波風を立てないので覚えておきたい。特に女性がよく使う。
文例と(本意)は次の通り。
「おれたち、別れた方がいいはずね」「だからよ~」(同意)
「北朝鮮て、とんでもない国だね」「だからよ~」(ただの相づち)
「普天間基地って、移転できるかね」「だからよ~」(思考停止)
「今度の日曜日、ドライブ行こう」「だからよ~」(拒否)
「わんのちんすこう(ち○こ)、まがーど(でかいよ)、試してみるか~」「だからよ~」(会話打ち切り)
なんぎ~
なんぎは漢字で書くと「難儀」。本意はもっと軽く、「大変」「面倒くさい」「イヤだ」などの感情を表す。とても便利でウチナーンチュの大好きな言葉だ。
文例と(本意)は次の通り。
「歩いていこうよ」「なんぎ~」(疲れる)
「ごはん作って」「なんぎ~」(面倒くさい)
「おれの部屋で休んでいかんか」「なんぎ~」(ヤなこった)
「彼氏に捨てられたくらいでそんなにヘコまないでよ。がんばってね」「なんぎ~」(死にたい)
イチャリバチョーデー
直訳すると「行き会えばみな兄弟」という意味だが、知り合いになったらみんな仲間、ぐらいに理解しておけばいいだろう。この気質があるから、ナイチャーもやさしく受け入れてもらえるのである。
相手が心を開いてくれるなら、変に遠慮したりしないでふところに飛びこんでみよう。これが沖縄で楽しく暮らすための極意といっていい。
ただし、まちがっても相手の好意を利用しようと思ってはいけない。クサレナイチャーといわれて嫌われる。ウチナーンチュは昔から大和に利用されてきたという意識が強いから、このあたりは敏感だ。
また、当然ながらすべてのウチナーンチュが善人ではない。中には泥棒や詐欺師や人殺しもいる。ただ、悪人の割合は本土より少なく、悪質度も低い。要は確率的に低いということ。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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