【成功する沖縄移住】県民にとって水族館より首里城より大切な「県立博物館」
移住して沖縄で暮らすことを考えると、歴史や文化にも親しんでおいた方がいいのは決まっている。
そのためにどうするか。手っ取り早くてオススメなのが県立博物館である。正式には沖縄県立博物館・美術館といい、ここはぜひとも一度訪れてほしいものだ。
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元は首里にあったが2007年新都心に移転開館
昔、沖縄県立博物館というのが龍潭のほとりにあった。ちっぽけな古びた建物で、首里城の近くにあるにもかかわらず、観光コースからはずれ、ウチナーンチュにもほとんど忘れ去られた存在だった。
それが、新都心に移転して、美術館も併設されて新しく沖縄県立博物館・美術館として2007年に開館。生まれ変わった姿を見せている。
敷地広々建物堂々
新しい博物館・美術館は、お城の石垣をイメージした建物で、旧館よりはるかに広い敷地を占有している。
建設中はいろいろと批判があった。「これだけ広い敷地が必要なのか」「建物がダサイ、まわりの景観をぶちこわしている」「そもそもハコモノ造ること自体、時代に逆行している」などといった厳しいツッコミである。
展示物の多さ、展示方法もGOOD
しかし、実際に新館へ見学に行ってみると、これがなかなかよいのだ。
まず展示物が多い。旧館にこれだけのものがあったのかと不思議に思ったぐらいである。たぶん、展示できずにしまっていた資料も多かったのだろう。
それと、展示方法に工夫が凝らされていて見やすいし、理解もしやすい。さらに展示室は明るく広々として、意外に落ち着く。
きわめて貴重な琉球国立博物館
ここは、観光客や移住者はもちろんだが、沖縄についてあまりにも知らないウチナーンチュにこそ見てもらいたいと思う。いや、見るように条例で義務づけるべきだ。
琉球王朝の時代から育んできた独自の歴史や文化のエッセンスが詰まったここは、琉球国立博物館と呼ぶ方がふさわしい。
2019年10月に首里城の建物や文化財が火事で焼失し、多くの貴重な財産が失われた。だが、万一県立博物館・美術館が燃えたら、損害は首里城の比ではないだろう。
その意味でも非常に大切な存在である。
個人的には違和感もある
ただ、あえてイチャモンもつけさせてもらいたい。
まず、県立博物館・美術館の愛称が「おきみゅー」というらしい。あまりに安易だし、そもそもキモイ。開館から15年くらい経つが、この愛称で呼ぶ人を見たことがない。
さらに、美術館が博物館のおまけみたいに見えてしまうのはなぜだろう。芸術を理解しない筆者の品性が下劣だからか。
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吉田 直人 よしだ なおひと
沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。
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