2022/12/09

イカにからんで「てんぷら」は庶民の味方というお話

本日アップしたイカの記事でてんぷらについて少し触れた。ついでというわけではないが、せっかくなので、沖縄独特のてんぷらについてもうちょっと解説してみたい。

 

てんぷらは安くておやつに最適

てんぷらは、本土では高級な食べ物だが、沖縄では庶民や子どもたちが小バラのすいたときに食べるスナックに近い

以前書いたように、部活帰りの中学生が歩きながら食べるには最適な食べものだ。だから高いわけがない

「いくらですか」と聞いたら、てんぷら屋のおばさんが指を5本出して見せたので、1000円札を5枚出したら「500円ってば」と怒られた観光客もいるらしい。

ケタ違いに安いので、ひとり200円分ぐらい食べれば、おやつとしては十分だ。

海で、ビール片手にあつあつのてんぷらを食べ、そのうまさに感動するようになったら、沖縄病も末期である。

 

厚めの衣に味が付いている

安い以外にもいくつか特徴がある。まず衣が厚いこと。別に小さい具を大きく見せるためにそうしているわけではなく、もとからそうだったらしい。

その衣に味がついているのもうれしい。天つゆなんてめんどくさいものをつけなくても、そのままで十分おいしいのだ。ちなみにつけるとすればウスターソースである。

 

魚、イカ、野菜が御三家でエビはほぼなし

芯は、魚、イカ、野菜、これが御三家である。野菜てんぷらは本土でいうかき揚げに近いものとなる。

芯にエビを使うことはまずない。ほかにはイモ、もずく、アーサ、ウインナーなども一般的なキャスティングだ。その気になればどこでも食べられるが、味は店によって大きく違う。

味が違う要因の第一は当然である。魚やイカは普通冷凍品を使うが、中には港に揚がったばかりの新鮮な素材を使う店もある。そういう店では行列ができるほどだ。

また、衣に付けた味の善し悪しも店の人気に直接影響する。したがって、てんぷら屋が繁盛するかどうかの決め手は衣の味付けによるところが大きい。もちろん、取材などの際にその店の人にレシピを聞いても教えてもらえない。企業秘密なのだ。

それもあって、人気店の味を家庭で再現するのは難しく、店へ買いに行った方が早いのはたしかである。

 

イカてんぷらで女の子が釣れるか試す価値はあり

なので、「イカてんぷらのうまい店が糸満漁港にあるから食べに行かないか」とかいって女の子をナンパすれば、ついてくるかもしれない。

そのとき、クルマのカップホルダーにウスターソースがあれば、てんぷらナンパのエキスパートである。

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吉田 直人 よしだ なおひと

沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。

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