2024/04/12

【成功する沖縄移住】やんばるで楽しく暮らそ!

やんばるとは沖縄本島北部のことである。この地域で、このところさまざまな動きがあって今後の発展を予感させており、住む場所としての魅力がだいぶ向上しそうだ。移住先としてのやんばるはありか? シリーズで深掘りしてみよう。

「やんばる」は田舎のニュアンスも含む名称

「やんばる」は漢字では「山原」と書く。その名の通り、山や草原の多い自然豊かな地域である。
それもあってか、やんばるという言葉は、ウチナーンチュにとっては「田舎」のいい換えだったりする。
また後ろにerを付けて「やんばら~」といった場合には「田舎者」の意味だったりもする。
したがって、これらの言葉には地域や住人・出身者を見下すようなニュアンスもある。
だが、筆者はそうした意味合いでは使わない。自身がやんばる出身者であり、やんばら~だからだ。
さて、実際にやんばるとはどこをいうのか。言葉の解釈はいくつかある。
もっとも広い解釈では国頭郡プラス名護市というのがある。具体的には恩納村・金武町・宜野座村・本部町・今帰仁村・大宜味村・東村・国頭村・伊江村・名護市の10市町村である。
少し絞ると名護市以北の離島以外というのがある。これだと名護市・本部町・今帰仁村・大宜味村・東村・国頭村の6市町村となる。一番狭い解釈では大宜味村・東村・国頭村のいわゆるやんばる3村を指すこともある。

 

画期的な国立公園指定

やんばるにおける動きというのは、まず国立公園ができたことである。そのまんま「やんばる国立公園」という。

これは2016年に指定されたもので、前述のやんばる3村の陸および海の一部を含んでいる。
国立公園になると自然を守りながらの観光つまりエコツーリズムの発展が期待できる。エコツーリズム関連の仕事も増えるだろう。
また、観光客が増えれば食材のニーズも増すと思われ、国立公園になるほどの自然環境の中で取れた野菜や肉、魚なども観光資源となりうるし、それを供給する産業も伸びるだろう。

国立公園にも指定されているやんばるの森は、トレッキングや生き物観察、川遊び、星空観察などさまざまなアクティビティが楽しめる。娯楽の場であると同時に雇用の場としての可能性も大きい。

 

期待の新テーマパーク2025年開業

また、以前にも紹介しているが、今帰仁村と名護市にまたがるエリアにジャングリアという新しいテーマパークが2025年夏にオープンする。
ここがスタッフとして1500人の採用を計画しているということで、雇用面での波及効果は大きい。
さらにその家族が引っ越してくれば不動産市況も活性化されるだろう。
もちろんオープン後多くの客が訪れるだろうから、観光業の発展も期待できる。
宿泊施設や商業施設、農林漁業、さらに運輸関係などの経済効果は大きいはずだ。

ジャングリアは2025年夏の開業を目指して急ピッチで工事が進んでいる(2024年4月11日撮影)。スタッフの募集も本格化しているし、オープン後には客が多く訪れるだろから、どう考えても地域経済への波及効果は大きいと断言できる。

 

事実上の高速道路延伸が決まった

三つ目の動きは、ジャングリア開業にも関連するが、名護東道路の延伸だ。
名護東道路は名護市数久田から同市伊差川までの全長6.8kmの自動車専用道路である。
この道路の数久田ICは沖縄自動車道の出口から1kmちょっとしかない。したがって、走行感覚としては高速道路とつながっているようなものだ。
名護東道路は現状伊差川ICが終点だが、ジャングリアで予想される交通渋滞を緩和するためにも、これを美ら海水族館近くまで延ばす計画がある。
2024年3月23日の新聞報道によると、この道路の延伸を政府が事業化する方針を固めたとのことだ。
それにより名護東道路の延伸はほぼ確定である。というか、地元の感覚でいえば高速、すなわち沖縄自動車道が本部町まで延びることになる。
途中今帰仁村にもインターチェンジができるだろうし、そうなれば従来よりだいぶ交通の便が良くなり、たとえば今帰仁村役場から那覇空港まで70分程度で行けるようになるだろう。

2024年4月現在の名護東道路・伊差川IC。写真奥が数久田および沖縄自動車道方向で、手前側を左右に走る国道58号線に突き当たって途切れている。延伸となれば、58号線を立体交差でパスしながら手前方向に延びていくことになるだろう。

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吉田 直人 よしだ なおひと

沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。

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