2023/04/17

【成功する沖縄移住】ダイビングやSUPなど「海遊び」を考えよう

まだ梅雨入り前だが、本格的な夏に備えて沖縄暮らしを彩る海遊びについて考えておきたい。代表的なのはいわずと知れたダイビングだが、費用的にハードルが高い面もある。そこで、もっとリーズナブルなSUPが近年のオススメだ。このふたつのアクティビティについて少し解説してみよう。

 

ダイビングのためにお水の世界で働く女子

キャバクラで、客とキャバ嬢の間でよく次のような会話が交わされる。

「なんで沖縄くんだりまで流れて来たば~」「ダイビングにハマっちゃったの」「キャバクラで稼いだ金で潜ってるんか」「うん、昼はニモと遊んで、夜はお客さんと泡盛飲んでお金もらえて、沖縄サイコ~」

 

「移住したらダイビング三昧」はちょっと甘い

こうした女子も含めて、ダイビングがやりたくて沖縄に移住する人は多いようだ。いつでも潜り放題、仕事帰りだって潜れる、すばらしい、と思うらしいが、そう甘くはない

業者に頼んでボートでファンダイブに連れて行ってもらうと、1日2万円くらいかかる。もちろん器材のレンタル料は別だ。

沖縄は給料が安いので、ゴルフより高い2万円の負担はきつい。週1回のペースなら月に10万円近い出費となる。

そこで、若くてかわいい女の子は手っ取り早くお水の海原に飛び込み、場合によっては風俗の深淵に潜りながらダイビング費用を捻出する。当然ながら、安月給のサラリーマンにはできない芸当だ。

ダイビング三昧しようと移住して器材も買い込み、気が向いたら海に行けるように車のトランクに積みっぱなしにしたはいいものの、肝心の費用が捻出できないために使おうにも使えないということがあり得る。

したがって、お水や風俗で稼げない男がダイビング目当てで移住するのは危険だったりする。生活するのが精一杯で、なにしに来たのかと、夕日を見ながらため息をつくことになりかねない。

ひどいケースでは、自分でダイビングショップを立ち上げ、クルーザーを買い、借金まみれで首が回らなくなったあげく、海上での拳銃や麻薬の密輸に手を染める者も出てくる。

恩納村の真栄田岬はダイバーで混雑する。魚よりダイバーが多いという、意味不明のポイントになっている。

 

潜らなくてもいいならSUPもあり

SUPと呼ばれる比較的新しいマリンスポーツをご存じだろうか。

スタンドアップパドルボードと(スタンドアップパドルサーフィンとも)呼ばれ、サーフボードのようなボードの上に人が立ち、パドル(オール)で漕ぎながら海面を移動するものである。

ボードは一般的なサーフィン用よりも大きめで浮力も大きく、初心者でも乗ったり立ったりすることは難しくない。そのため、極端にいえば始めたその日から楽しむことも可能だ。

 

ハワイ生まれで女性にも大人気

SUPはハワイで生まれた。ふるさとではエクササイズに使われることも多いとか。ボードの上でバランスを取る運動が体幹を鍛え、ウエストまわりをシェイプアップする効果があるという。

さらにボードの上で行うSUPヨガも大人気だとか。ハワイや沖縄の海の上でやるヨガは最高だろう。

また、上級者になると波に乗って海面を滑走したり、10kmものロングクルージングに出たり、さらには急流に乗って川を下ったりもできるという。

このように水中散歩からフィットネス、ロングクルージングからラフティングばりの急流下りまで、楽しみ方のバリエーションが広いのも人気の要因だ。

ハワイでは年齢や性別を問わず多くの人が親しんでいるそうだ。

SUPはボードの上に立ってオールで漕ぐのが基本で、沖縄の美しい海を楽しむのにうってつけのスポーツ。比較的年齢の高い人でも始めやすく、ダイエットにも効果がありそう。

 

沖縄の海との相性が抜群

さまざまな魅力と可能性を秘めたSUPだが、愛好家によると沖縄とのマッチングが非常にいいマリンスポーツでもあるという。

理由のひとつはボード上からの眺めがすばらしいこと。

カヌーやシーカヤックは座った姿勢で乗るので視線が低く、海面に近い高さからまわりを見る。

一方、SUPでは立っているので高い位置から海を見降ろすことになる。透明度の高い海水の色、その下に広がるサンゴ礁と魚たちの世界。そんな感動的な景色を満喫することができるわけだ。

潜ることにこだわらなければ、これで十分満足できるだろう。

もうひとつの利点は外洋にも出られること。イノー(リーフの内側)でサンゴ礁の風景を楽しむのもいいが、雄大な外洋に漕ぎ出すときの気分も最高だ。

人間が本来持つ冒険心が刺激され、深くて広い海と一体になる感覚には忘れがたいものがあると愛好家はいう。

このように浅くて波のおだやかなイノーから外洋まで楽しめるというのは、沖縄がSUPを受け入れやすい背景になっている。

 

季節を問わず楽しめるSUP

さらに沖縄なら季節を問わずに楽しめるのも大きなポイント。南よりの風が吹く夏は西海岸が波おだやかで、逆に北風が吹きつける冬は東海岸がおだやかになるので、ポイントの選択肢も広がる。

そして意外にもSUPに適しているのは梅雨時。この季節は台風シーズンにはまだ遠く波はおだやかで、それほど暑くないわりには海水は温かくなっている。

さらに雨が降ればほてった体を冷ましてくれる上、空気中のホコリを洗い流してくれるので景色も鮮やかに見えるのがいい。

 

ダイビングよりだいぶ安いので続けられそう

さて、肝心の費用だが、インストラクター付きの体験だと5000円くらいから。ボードレンタルだけなら1時間3000円くらいから。もちろんボードさえ買ってしまえば、後はタダで楽しみ放題である。

ダイビングに比較するとかなり安いから、継続できそうだ。SUPも海遊び手段の候補として検討の余地がありそうだ。

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吉田 直人 よしだ なおひと

沖縄県今帰仁村生まれ。19歳まで沖縄で過ごし、20代は横浜に住む。大学卒業後は都内の出版社に勤務し、30代でフリーランスとなって沖縄に戻る。その後はライター兼編集者として活動。沖縄移住に関する本など多数の著作あり。

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